少子高齢社会になっている昨今の日本では子供が育ちやすく、自身の夢を叶えられるような環境作りが重要視されております。
政府は高校授業料無償化に続き、公立高校の「デジタル併願制」の導入を検討していることを関係省庁に指示しました。
現在採用されている単願制とデジタル併願制には大きな違いがあり、今後の受験環境の変化に多いな期待が膨らみます。
今回はデジタル併願制について記事を書いていこうと思います。
「デジタル併願制」導入の経緯
「単願制」と「デジタル併願制」の違い
「デジタル併願制」導入前と後の課題
「デジタル併願制」導入検討の経緯

ズバリ、高校授業料無償化により私立高校を狙う学生さんが増加したため、公立高校へも行きやすいようにメスが入りました。
公立高校より私立高校の方が人気な理由は様々ですが、一番よく耳にするのは私立高校の方が圧倒的に難関大学への進学率、合格率が高い点です。
公立高校は満遍なく学習範囲を決まったカリキュラム通りに行うのに対し、私立高校は「〇〇特進クラス」など自身に特化したクラスやコースを作り、大学受験に合格するための学習をする点が異なります。
ですが、公立高校と私立高校では学費に大きな差がありました。
3年間の学費の場合、公立高校は約150万円に対し、私立高校は約470万円と大きく異なります。
この学費の違いによって今まで均衡が保たれていた側面がありましたが、授業料無償化によってバランスが崩れ始めているという状況です。
公立高校の「単願制」に見直

授業料無償化によって公立高校ではなく私立高校に学生が流れている状況を受けてか、政府は4月22日、公立高校の受験の受けやすさを緩和するため、一つの高校しか受験できない「単願制」の見直しに向けた検討を関係省庁に指示しました。
高校受験を控える学生さんや将来を見据える親御さんにとっては大きなメリットに働く内容となっております。
「単願制」と「デジタル併願制」の内容や違いは大きく異なります。
現在の「単願制」の仕組み
単願制は大半の都道府県で採用されており、公立高校を志願する場合は一つの公立高校を狙いうちするしかありませんでした。
筆者が高校受験を行う時代も私立高校は併願できましたが、公立高校は一つしか受けることができず、落ちた場合は私立高校へ行くこととなります。
経済力への不安から公立校を希望する家庭の受験生や、公立の進学校や伝統校への進学を目指す受験生らが、不合格を回避するために確実に合格できる公立高校のレベルに志望を変更することが定石となっております。
そのため、難関校に挑めないという大きな課題が指摘されておりました。
新しい「デジタル併願制」
単願制の大きなデメリットである「難関高に挑戦できない」という問題を打破するため、政府から新しくデジタル併願制という受験方法が提案されました。
受験生が複数の高校の志望順位を提出した上で共通試験などを受験し、システムが試験結果に内申点などを加味して、合格基準を超えた学校の中から志望順位が最も高い高校を割り当てる、という内容です。
通常の併願制に比べ、受験生が複数の学校で試験を受けずに済むほか、複雑な合否判定をシステムで一元的に行えるなど、学校側の負担も少ない利点があります。
この方法であれば、私立高校のように一つの高校につき一試験を受ける必要がないため受験生にとっても負担が少なく、かつシステム化されているため高校側の手間も省かれ一席二鳥です。
デジタル併願制が導入前と道入後の課題
入試制度は各都道府県の教育委員会に委ねられており、政府はシステム開発などを担いつつ、意欲のある自治体での試行実施を経て、広く採用を促していく方針とのことです。
つまり、都道府県によっては人手不足や現状の受験の仕組みを保つためだけでも精一杯という地方などの高校ではデジタル併願制の導入自体が難しい可能性があります。
また、成績によって志望高校の合格基準が高い順に割り当てられるため、合格基準が低い公立高校は、入学者が減ったり、入学者の学力レベルが下がったりする可能性があり苦戦を強いられる可能性が高いです。
ネットでの反応
▶︎ネットでのコメント
いい取り組みだと思いますが、同時に内申点システムも改善してもらいたいです。個々の先生によって成績の付け方が違うのに、入試の点数に大きく響く点で公立の受験は意味が分からないです。
もっと早くやってもらいたかった。それと同時に内申書制度改革。内申は参考程度に活用するくらいが良い。 複数校受験が叶うと同時に、公立が実力主義になったら、県立高校だけでなく、公立中学校の人気も高まると思う。お金をばら撒いて援助するより、公立中高に行ける方がよほどありがたい家庭も多いと思う。
もっと早く実施してほしかった。 この春高校1年生になった子どもがいますが、第一志望の公立高校は不合格になり、現在は併願していた私立に通っています。 家計に余裕があるわけでないので、公立に入って欲しかったのが親の本音ではありますが、浪人させるよりは進学してほしいので、私立に入りました。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/d33ccfa1dc16acbafe05b335ffdcd02dbfedc051/comments
ネットでは早く実施してほしい、してほしかった、内申点は参考程度に取り入れてほしいという意見が多く寄せられておりました。
今回のデジタル併願制は実際に受験する学生さんにとっても、子育て世代にとっても大きな影響を与える政策になりますので、早く取り入れられて欲しく感じますね。
議員たちの公式Xのつぶやき
各議員からもデジタル併願制についてXにてつぶやきを発信しております。
一つの政策に対し、政府間で意見が割れることが多いですが、今回のデジタル併願制の導入についてはプラスの意見が多く散見されるため、国としても導入の意思が強いものなのたと感じます。
まとめ
筆者含めて高校受験を経験していた方々は感じていたかと思いますが、なぜ授業料が安い公立高校は併願ができず一発勝負なのか、この疑問についに終止符が打たれる可能性が出てきました。
デジタル併願制が導入されればさらに学生さんたちは自分の希望にあった環境で学習ができるため、全体的な教育レベルの底上げがされていくものだと思います。
筆者自身はまだ独身であり、子供ができて高校入学を迎える未来はまだまだ先の話になると思いますが、全く関係のない話ではないと感じますので今後の政府の教育方針に対する政策には目が離せません。
時代に沿ってより効果的な受験方法や教育方法を引き続き取り入れていって欲しく思います。
おわり
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