ダイエット方法や食事制限方法の情報が交錯する昨今の日本で女性の痩せ過ぎ問題が話題となっております。
20代女性の約2割が「低体重」の結果が出ており、背景として痩せている女性は美しいという風潮がネットやSNSで溢れかっているみたいです。
今回は女性の痩せ過ぎ問題について記事を書いていこうと思います。
日本20代女性の痩せ過ぎている割合と理由
痩せ過ぎた場合の症状
理想的な痩せ方
日本の女性痩せ過ぎ問題、日本肥満学会が警鐘を鳴らす
YouTubeやSNSのインフルエンサーや街中を歩いていても明らかに細いなと思う女性が多いことはみなさまお気付きかと思います。
「この人こんなに細くて大丈夫なのかな?」と心配になるほどの方もちらほらいらっしゃいますが、実際はやはり問題されております。
日本肥満学会が日本人20代女性の痩せ過ぎ問題に警鐘を鳴らしました。
▶︎日本肥満学会とは
一般社団法人日本肥満学会(にほんひまんがっかい)は、肥満および肥満症に関する研究活動や診断基準の策定、市民や医師に対する広報・啓発活動を行う学術団体。医師・栄養士・薬剤師をはじめとする医療関係者、医学・農学・理学・薬学研究者などで構成される団体。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/日本肥満学会
日本肥満学会の公式ホームページはこちらから
20代女性の2割が「低体重」
17日に発表された日本肥満学会の調査結果によると、以下のように説明しております。
女性の平均BMIはこの30年減少傾向にあり、特に20代を中心とする若い女性のBMI18.5未満、いわゆる「やせ」というカテゴリーに分類される方が増えている。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/9af30ccb1032c30e88d489dd7a8d6780e7872161
▶︎BMIとは
BMI(Body Mass Index)は一言で表すと、体の大きさを表す指数です。
体重(キログラム)を身長(メートル)の二乗で割った値です。
計算式は以下の通り。
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
この数字が大きければ大きいほど太り気味、小さければ小さいほど痩せ気味になるわけです。
身長に対しての体重が軽すぎる20代女性が多いことが問題視されております。
ちなみに、日本人20代女性の平均身長は157.5cmですので、BMI18.5未満ということは、体重は45.9kg未満ということです。
(明らかに痩せ過ぎです‥)
BMI18.5未満の女性が20代では約2割、5人に1人の割合でいることになります。
女性の「痩せたい!」と思う理由

SNSなどを通じて、「痩せていることが美しい」という価値観が浸透。
若い女性は特にトレンドの影響を強く受け、また周りも痩せている方が可愛いという認識が浸透するため全体として無理に痩せようとしてしまう傾向があります。
実際に巷の18歳〜20代女性からは、「SNSで細い人をよく見かけるので比べてしまう」、「痩せていた方がいいと思う」といった声がありました。
毎日見るXやInstagram、YouTubeに出てくる憧れのインフルエンサーたちが揃って細ければ自分も痩せていたい!と感じるのは自然の心理ですよね。
低体重時に出てくる症状
▶︎低体重時に出てくる症状
- 骨粗しょう症
- 月経周期の異常
- 摂食障害
摂食障害になってしまうと、そもそも食べて吐いてしまったり、食べること自体を諦めてしまい、さらにその症状が摂食障害を強くしてしまうため、負のループにハマってしまうと抜け出すことが困難になります。
上記以外に低体重時なりやすい症状としては肺気胸、胃炎、十二指腸潰瘍などが挙げられます。

上記のグラフは横軸がBMIの値、縦軸がrelative risk相対危険度となっており、BMIが痩せ型、もしくは太り型の場合は相対危険度が高まる傾向にあります。
簡単に言うと、痩せていたり、太っていたりすると死にやすいですということです。
特に、太っている場合よりも痩せている場合の方が死にやすいという点についても、体としては痩せている方が負担がかかっていることがわかります。
自身の体型に関する海外の価値観

海外の方々は日本の周りやトレンドに合わせる価値観とは異なり、自分は自分なりに生きていくという価値観が強いです。
そのため、自分の体型を気にしたり、人の体型が太い、細い関わらずおかしいと思うことはない傾向にあります。
また、日本人のどんな姿を見てもありのままの状態が一番可愛いと思ってくれております。
また、海外では過去に過剰なダイエットにより女性モデルが死亡したことを受け、痩せすぎのモデルのショーへの出演を禁止することが多いです。
日本でも先週、LINEヤフーが「過食、拒食、摂食障害を助長する投稿は禁止です」と過度なダイエットを助長する投稿の取り締まりを強化しました。
日本でも痩せ過ぎている方を広告などに起用しない動きがより出てくるといいですね。
ネットでの有識者や一般の方の意見
▶︎ネットでの有識者のコメント
摂食障害のきっかけは何気ないものです。世間的な偏見だったり、友人やSNSでの何気ない一言だったり、広告だったり。そこからずっと体重にこだわりを持ち、いよいよ痩せていることが『自分の存在条件』になってしまいます。 ただ、痩せていっても、心だけは軽くなりません。“痩せていること”がゴールではなく、痩せ続ける自分でないと、自分の存在価値を認められず、常に『もっと頑張らないと…』という緊張感のある毎日の連続です。
記事にもあるように、海外ではショーへの痩せすぎモデルの起用規制が出てきているもののまだまだ日本では広告でも過度な痩せ信仰が残っています。シンデレラ体重などという不健康を助長する言葉も平気で使われますが標準体重はBMIが22です。 摂食障害と聞くと「食事を食べれなくなって痩せられる」程度に軽く考えている人もいるかもしれませんが精神科の疾患の中でも命に関わる率が高い疾患です。
栄養士業界でもこの問題は広く認識されています。健康を維持するために望ましい体型にあるにもかかわらず、体重という数値を気にしてしまい後何キロやせなければならない、というように追い込まれているケースをいくつも目にしてきました。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/9af30ccb1032c30e88d489dd7a8d6780e7872161/comments
精神科医や栄養士の各プロフェッショナルの方からみても日本の20代女性痩せ過ぎ問題は深刻な状況と捉えられております。
周りの目や声が精神的にも肉体的にも追い詰められ、痩せるしかない強迫観念に迫られる恐怖は環境の問題が大きいと指摘する声が多く見られました。
▶︎ネットでのコメント
やはりこの国の教育に圧倒的に足りていないのは医療教育。体育の授業のおまけ程度の現状の保健の授業では全く足りていない。 婦人科系の知識から精神科系の知識まで、生きるのに必要な知識は漏れなく義務教育で教えるようにしてほしい。
細さもですが、体重の重さだけで判断してる人もいそうで。 身近には体重50kgくらいでもスリムな方います。 あと筋肉つけすぎると云々という人もいますが、程程にあった方がメリハリつきますし、なにより一般レベルではボディビルみたいにはなりませんし。
女の子はほぼ全員ダイエットしていると言っていいほど。 夏期冬期の講習に持参するお弁当の小さいこと!おかずかデザートが入っているかと思うような小さな容器にピンポン球くらいのおにぎり2つ! もっとタンパク質摂って〜、でもそれを消化して体の隅々まで運ぶエネルギ−も必要!と言っていますが‥ そんな子たちはほぼ全員寒がりです。よく風邪ひいて不健康です。
痩せていると体調を壊しやすいことを経験していたり、教育体制を見直すべきたとの声が多く寄せられておりました。
一般教養として痩せ過ぎた時の弊害などは教えておいた方がいいと筆者自身も感じますね。
理想的な痩せ方は?
かつての記事でもまとめましたが、理想的な痩せ方は食事の栄養バランスを細かく管理しつつ、かつ筋肉量を減らさないように運動を取り入れながら痩せていく方法です。
若い20代女性の方は何かのイベントがあるたびにそこに向けて急激なダイエットを始める方が多くいるため、一番体に悪くリバウンドする確率が高い方法で痩せようとしている傾向が強いです。
普段から食事を管理し運動し、よく眠る習慣を身につけて、いつでも理想の状態を保つこと大切です。
間違っていても食事量を急激に減らし体重を中心に痩せていく方法は避けましょう。
まとめ
日本人20代女性の約2割が痩せ過ぎのBMI値であることがわかり、危機的状況であることがわかりましたが、警鐘を鳴らされて終わりでは意味がありません。
この結果を受けて各方面で「痩せていることが最も重要」という考えや価値観の浸透を払拭していく必要があります。
みなさまもご自身の近くに無理なダイエットをしている方がいたら今すぐにやめるように勧めましょう。
取り返しのつかない道に進んでしますこともございますので。
おわり
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