4月は新社会人が初めて会社に出社するシーズンですが、近年この時期になると話題になるのが、早期退職者の話です。
入社早々に退職代行会社を利用し会社をすぐにやめてしまう若者が年々増加しており、世間では年を重ねるにつれて大きな話題を呼んでおります。
企業と新入社員両者にとって損ですが、なぜこのようなことが起こるのか、今回は入社早々の早期退職について記事にしていこうと思います。
退職代行サービスの利用者数の推移
新入社員が早期退職する理由
ミスマッチを防ぐために両者気を付けるべき点
退職代行サービスとは?
そもそも退職代行サービスとは何かご存知の方も多いかと思いますが、簡単に概要を説明します。
「退職代行サービス」とは、従業員本人に代わって退職の意思を勤務先に伝えるサービスだ。単に退職の意思を伝えてくるだけのサービスもあれば、未払いの残業代を請求してくる場合もあする。
引用元:https://www.hrpro.co.jp/series_detail.php?t_no=3924
会社を辞めるにあたり最もストレスとなる辞める意思を伝えるというサービスは特に若者の間では需要の高いサービスとなっております。
また、退職代行サービスは大きく3つの形態に分類されます。
▶︎退職代行サービスの3つの形態
- 弁護士
- 退職代行ユニオン
- 退職代行サービス
世間でよく話題に上がるのは一番下の退職代行サービスです。
会社を辞める意思を伝え、退職するまでの手続きを本人の代わりに行います。
ちなみに、依頼者の代理人として会社と退職日や未払い賃金等の調整・交渉を行うことはできません。
その場合は弁護士に依頼する必要があり依頼料も比較的高額となるため注意が必要です。
退職代行サービスの利用者が去年の2倍?増え続ける入社直後の退職
そんな本人の代わりに辞める意思を伝える退職代行サービスですが、入社直後にサービスを利用し会社を辞めてしまう方が年々増加しております。
入社直後とは数ヶ月のスパンではなく、まさに翌日や、さらにその次の日といった具合です。
なぜそのようなことが起きてしまうのでしょうか。
今年の退職代行者数の比較

退職代行会社「モームリ」の入社直後の利用者数の推移を今年のデータで見ると下記の通りです。
▶︎2024年4月と2025年4月の新卒のモームリ利用者数
2025年4月1日 新卒利用者数:5名
2日 新卒利用者数:8名
3日 新卒利用者数:18名
引用元:https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/900021940.html?page1
すでに3日の時点で合計31名を記録し昨年の倍の数字とのことです。
ちなみに、2024年4月の新卒退職代行利用者数は256名のため、このままのスピードで新卒退職者が増えれば500名を超してしまいます。
入社直後に辞める理由
入社直後に辞める理由は以下が挙げられます。
▶︎入社直後に会社を辞める理由
- 入社前に聞いていた話と入社後の実態が違っていた(給料や休日数)
- 社訓を叫んだり、何回もテストさせられ、合宿もさせられた
- 仕事がわからず聞きにいったら「自分で考えろ」、自分で考えていたら「仕事がわからないなら聞け」と言われた
ちなみにもっとも多い理由は一番上に記載の企業と依頼者のすれ違いになります。
正直そんなにミスマッチが起こるのかと驚きました。
企業と新卒のミスマッチを防ぐために

今回一番目立つ理由としては、企業側と新卒者側のすれ違いですがお互いのすり合わせを入社前に入念に行うことが重要となってきます。
新卒側は入社前に自己分析を入念にし、かつ自分の要望に本当に合っているものなのか、企業の説明を鵜呑みにするのではなく、実際に働いている、働いていた方の声をネットなどで調査しより実態に近い情報を仕入れる必要があります。
また、企業側は人手不足な状況ではありますが人材確保に多額の資金を投資し入社数日で辞められては元も子もありません。ありのままを説明しそれでも人が集まらないようであれば会社の仕組みや制度を見直すべきかと考えてます。
退職に対する心理的ハードルの変化
近年では退職に対する心理的ハードルもだいぶ変化を見せております。
▶︎「退職に関する心理的ハードル」のアンケート結果
【1位】 一般的な選択肢となっている 79.3%
【2位】 無理に長く務める必要性がない 51.4%
【3位】 自己成長に前向きな風潮がある 48.7%
【4位】 働き方を選べるようになっている 37.9%
【5位】 自分の幸せを重視する風潮にある 37.1%
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/02cbf78ac75cf79de7ba755246485a780d4d4c83
今回の入社直後の退職とは少し異なりますが、退職自体がそもそも一つの選択肢として容易に取れる時代になったことは確かなことでしょう。
目の前の職に我慢して自分を乗り越えるのか、新しい活路を見出し成長を見せるのか、人それぞれな問題であり、一概にどちらがいいとは決めることが難しいです。
まとめ
今回は入社早々に退職代行サービス利用者について記事を書きました。
私としては正直なところ、退職者も企業側もどっちもどっちという印象です。
新卒者は入社前のたっぷりある時間で深いリサーチを行わなかったのか、企業側はよりすり合わせを行うことができなかったのかと感じてしまいます。
ただ、明らかにブラックな企業が存在し心の底から入社早々に辞めたいけど言い出せないという方もいらっしゃると思いますので、一概に早々に退職することが悪いとは言えないと感じます。
退職者側も企業側も両者が得をしない状況なので、この流れを断ち切きるのを祈るばかりです。
おわり
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